創意工夫点

 南北に長く裏山のある地形の特徴を活かし,自然と人工的な環境を調和させた。南北の掃き出しサッシより日照と通風を確保,又落葉樹を庭に配し夏・冬の日射コントロールを図り,石油エネルギー消費の少ない住まいとした。又床は杉板30mmとし柱・杉板天井材を露出させ,木材の調湿機能により快適な空気環境を創り出した。後日クライアント奥様より「この夏はエアコンをほとんど使わずに過ごせました。」とお聞きした。

選評

 南からアクセスする縦長の不自由な敷地の建物配置を,風や光に配慮して入念に計画し,全体として自然に対して優しくパッシブに対応し,細かな建築的な工夫でエコを実現した作品である。